裏メニューの味

突然ですが、皆さんは裏メニューを注文したことはありますか?

最近は、サイトの活用などで、裏メニューも、ほぼ表メニューになりつつあり、メニュー表に裏メニューの項目が書き加えられている・・・、そんな店舗もチラホラ存在いします。そもそも本来は、常連さんのみが知り得て、特権がある特別なメニューを、一見さんが注文するのは、どうなのだろうかと私は感じています。そんなことは気にしないよ、という店舗もあるでしょうが、私自身はメニュー表に書かれていない裏メニューを、一見さんが注文することに少しだけ抵抗を感じてしまうのです。時代が時代なので、どうせ店舗の運営サイドも売り上げが上がれば何でもよいのでしょうという方もいらっしゃるとは思いますが、運営側の裏メニューの乱用は、少々やり過ぎではないかと思うのです。もはや裏メニューではない商品を裏メニュー化して、プロモーションするような商品は、はっきり言って邪道な気がしてなりません。とはいいつつも、私自身も初めて訪れたお店で、メニュー表には書かれていない裏メニューを注文したことがあります。まだインターネットなどが普及していない頃、口伝えに、噂で聞いた裏メニューを老舗の洋食店で注文した記憶があります。裏メニューというよりは、厨房で店主が余ったデミグラスソースと残り野菜を炒めた、実際に厨房でまかないとして食べられているようなものが出てきました。私自身、その裏メニューを友人と食べた時に、自分には、まだ早いなと感じました。裏メニューとは、通常、一般客が食べられないものを食べる事ができますが、美味しいものが出てくる訳ではないのです。裏メニューを注文する人は、その店を知り尽くしている、分かっているといった雰囲気で、その店に通じている玄人のようにみえますが、そこにお得感があるかどうかというのは、注文した人次第です。裏メニューを注文することで、自分だけが知っているメニューを食べる優越感やお得感を感じるかもしれませんが、美味しいものが必ずしも出てくるといった保障はないんですよね。自分の通うお店の店主が、自分の好みの料理を覚えてくれて、特別にスペシャルメニューを作ってくれるようになる、そんな関係になれたなら裏メニューを注文しても遅くはないと思います。そういったコミュニケーションの工程を経ずに、誰しもが裏メニューを注文してしまう世の中の風潮は、なんとなく味気ないなぁという気がしてなりません。実際、私が、一見さんで訪れた老舗洋食店の裏メニューの味は、なんとなく私自身には味気なく感じました。そこには、店主との会話や、信頼関係があってこそうまれる味なのかもしれません。